「小さな成功体験」を積み重ねる
脳の”悪い記憶”を上書き保存する方法
「また痛くなるのが怖くて、動けない…」

「痛みは減ってきたけど、まだ思い切り動くのが怖い」
「この動きをしたら、またギックリ腰になる気がする」
「無意識に患部をかばって、ぎこちない動きになってしまう」
痛みが軽くなっても、長年の「恐怖」はすぐには消えませんよね。 あなたの脳はまだ、「動くこと=危険」と警戒している状態です。
この警戒モードを解くために必要なのは、根性でも薬でもありません。 「あ、痛くない!」「動けた!」という「成功体験」です。
こんにちは。慢性痛専門の整体院「痛み回復センター東京」の早坂秀一です。 STEP 6では、脳の記憶を「上書き保存」するメカニズムについて解説します。
脳は「失敗(痛み)」を強烈に記憶する
脳には「可塑性(かそせい)」という性質があります。 (→詳しくは痛みと脳の仕組みへ)
あなたが過去に「動いて激痛が走った(失敗)」経験をすると、脳はその回路を太く強化し、「この動きは二度とするな!」と強烈にインプットします。 これが、痛みが治まっても体が固まって動かない原因です。
「成功体験」で記憶を書き換える
この「悪い記憶」を消す方法はただ一つ。 「動いても大丈夫だった(成功)」という新しい記憶を、上書きすることです。
【成功体験の積み重ね方】
- スモールステップ: いきなり大きな動きはしません。「これなら絶対痛くない」という小さな動きから始めます。
- 安全の確認: 動いた後に「ほら、痛くないでしょう?」と脳に語りかけ、安全を確認させます。
- 反復: 何度も繰り返すことで、脳は「この動きは安全リストに入れていいんだな」と学習し直します。
【STEP 6のゴール】「動ける自信」を取り戻す
当院の施術やリハビリは、この「成功体験」を意図的に作り出します。 「痛くない範囲」を見極め、少しずつ可動域を広げていくことで、脳は警戒を解き、本来の滑らかな動きを取り戻します。
動作に対する「不安」は、何度も繰り返すことで「安心」に変わり、やがて「自信」に変わります。
あなたの脳に「自信」を教えませんか?
動けるようになってきても、ふとした瞬間に襲ってくる「また痛くなるかも…」という不安。
実は、この「予期不安」こそが、再発の最大のトリガー(引き金)なのです。
見えない敵、「恐怖」との戦い方を解説します。
次の記事へのリンク:
【STEP 7】「再発の恐怖」を乗り越える方法 >
- 参照論文:
- Vlaeyen JW, et al. (2012)
- Graded exposure in vivo: Many pathways to reduction of pain-related disability.
- 内容: 「動くと痛い」という恐怖に対し、少しずつ動いて「痛くない(安全)」という体験を上書きすることで、機能障害が改善することを示した研究。
- Vlaeyen JW, et al. (2012)
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