【File.09】高級マットレスを買っても「朝の腰痛」が治らない理由

【File.09】高級マットレスを買っても「朝の腰痛」が治らない理由

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最高の寝具、最悪の目覚め

「もう、どの布団で寝ればいいのか分かりません……」

A様(40代女性)の悩みは、深刻な「起床時の腰痛」でした。 日中は仕事も家事もこなせるのに、朝、目が覚めて体を起こそうとする瞬間、腰に雷が落ちたような激痛が走るのです。

「布団が体に合っていないんだ」と思い込んだA様は、低反発、高反発、オーダーメイド……と、数十万円をかけて寝具を買い漁りました。 しかし、どんな高級マットレスで寝ても、朝の激痛は変わりません。 毎晩、「明日の朝も痛いんだろうか」と憂鬱な気持ちでベッドに入っていました。

真夜中の「筋トレ」

私はA様の「顎(あご)」とお腹を触診しました。 すると、咬筋(噛む筋肉)と腹直筋が、まるでボディビルダーのようにパンパンに張っていました。

「Aさん、もしかして、朝起きると顎が疲れていませんか?」 「あ、言われてみれば……奥歯が浮くような感じがします」

犯人は寝具ではありませんでした。 睡眠中の「食いしばり(歯ぎしり)」です。

A様は日中、仕事や家庭のストレスを無意識に我慢していました。 その反動で、寝ている間に脳が興奮状態(交感神経優位)になり、一晩中、奥歯を噛み締め、全身に力を入れ続けていたのです。 つまり、寝ている間ずっと「筋トレ」をしているようなもの。 朝起きた時に体がバキバキに痛いのは、当然の結果でした。

脳のスイッチ・オフ

「高いマットレスでも、その上で寝ている本人がガチガチに力んでいては意味がありません」

解決策は、寝具を変えることではなく、「寝る前に脳の緊張のスイッチを切る」ことでした。 施術では、頭蓋骨と首の調整を行い、高ぶった交感神経を鎮めました。 さらに、寝る前にできる「リラックス法」を指導。

脳が「今は戦う時間じゃない、休む時間だ」と理解すれば、体から力が抜けます。

10年ぶりの「スッキリ」

先生、今朝は一度も痛みを感じずに起きられました!

10年ぶりに迎えた、爽やかな朝。 A様は今、買い集めたマットレスではなく、ご自身の「脱力する力」で安眠を手に入れています。その喜びはLINEのメッセージからも充分伝わってきました。

朝の腰痛は、体からの「頑張りすぎだよ」というサインかもしれません。 寝具を買い替える前に、一度ご自身の「夜の緊張」を見直してみませんか?

【読者の皆様へ:本記事の取り扱いについて】

本記事は事実に基づくフィクションです。筆者は医師ではありません。記事内容は医学的診断を代替するものではなく、「科学的エビデンス」に基づく情報提供を目的としています。具体的な診断や治療については、必ず医師の診察を受けてください。その上で、「病院では解決しなかった悩み」の選択肢としてお読みいただければ幸いです。

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この記事を書いた人

早坂 秀一のアバター 早坂 秀一 痛み回復センター東京代表/日本慢性痛施術者協会理事/慢性痛施術者・整体師(臨床歴13年)


もう治らない」と諦めかけているその痛み、実は体だけでなく「脳や心の緊張」が原因かもしれません。 私は、単に筋肉をほぐすだけでなく、対話を通じて不安を取り除き、あなたが本来持つ「回復する力」を引き出すことを大切にしています。


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